大和フロンティア株式会社は，平成17年に，地下貯蔵タンクや地下埋設配管の点検・メンテナンス業務を行う企業として，宮崎県都城市において設立。その後，木材を原料とした畜産用敷料や菌床栽培用鋸屑の製造・販売を開始するなど事業を拡大しています。
そのような中，木材価格の高騰から，地域で未利用資源となっている放置竹林に着目し，竹を原料とした「笹サイレージ」(※)を開発。竹林の多い南九州において，放置竹林の環境整備につながるとともに，家畜用飼料や土壌改良材としての利用が注目を集め，平成28年度に「宮崎県成長期待企業」として認定されたほか，平成29年度には経済産業省から「地域未来牽引企業」として選定。平成30年2月には九州経済産業局から「地域産業資源活用事業計画」の認定を受けるなど，今後の成長や地域経済の活性化への貢献が期待されています。また，宮崎県の都城市及び三股町（令和2年度），曽於市（令和3年度）と包括連携協定を締結し，放置竹林の有効活用や地域の環境対策等にも取り組んでいます。
今回の工場新設は，南九州でのさらなる事業拡大を目的として，北薩地域において「笹サイレージ」の原料となる竹を放置竹林から無償で伐採・搬出し，一次加工となる竹チップの製造を行うために決定されたものです。
これにより，放置竹林の環境整備に伴う地域の美化，活性化につながるとともに，新たな雇用の創出と地域経済の浮揚発展に大きく貢献するものと期待されます。
(※)笹サイレージ・・・竹を笹ごと粉砕した竹粉に糖蜜等を加え乳酸発酵させたもの（円筒状にラッピングし家畜用飼料や有機肥料として販売）